第30回 第3回定期演奏会の選曲コンセプト(その1)
今回は2017年4月22日・27日開催の
Salicus Kammerchor第3回定期演奏会
J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3
〜詩編モテットと葬送モテット〜
についてその選曲コンセプトをお話させていただきます。
選曲については第17回 J. S
第21回 H. シュッツ 「音楽による葬儀」 その3
前回の記事の中でも述べた通り、この作品は、シュッツが幼いころを過ごしたケストリッツの領主で、親交の深かったハインリヒ・ポストゥムス・フォン・ロイス公の葬儀のために、ロイス公自身の依頼によって作曲されました。
公は1635年12月に亡くなりましたが、葬儀は翌年の2月4日に執り行わ
第20回 H. シュッツ 「音楽による葬儀」 その2
3.中年期
再びヴェネツィアへ
1618年に30年戦争が始まってから、10年以上ザクセンは参戦していませんでしたが、次第にその影響を受けるようになってしまいます。
潤沢であった宮廷の財政は圧迫されていき、シュッツが司っていたドレスデンの音楽はその影響をもろに受けていきました
第19回 H. シュッツ 「音楽による葬儀」 その1
まずプログラム前半に演奏いたしますのは、H. シュッツの「音楽による葬儀」“Musikalische Exequien” op. 7, SWV 279-281です。この作品はドイツの音楽史上においても、また彼の人生においてもエポックメイキングな作品です。
ハインリヒ・シュッツと
第7回 歌い手にとっての音律(その2)「ミーントーン」
ミーントーン(アロンのミーントーン/中全音律)
前回のピタゴラス音律に続いて、今回はミーントーンのお話です。
ピタゴラス音律が使われていた時代、ヨーロッパ大陸の音楽家にとっては、長3度は不協和な音と捉えられていたというお話を前回致しました。しかしイギリス人にとっては、かな