サリクス・メンバーの声 第2回
Salicus Kammerchorでソプラノを歌っている金成佳枝です。 少しだけ自己紹介と、私なりに”サリクス”の良さを語らせて下さい。
小さい頃から運動が苦手だった私は、運動会で楽できるという不純な動機で吹奏楽を始め、その流れで合唱も始めました。いつの日か「音楽を続けること=音楽の先生になること」と思い込み始めた私は、岩手大学の教育学部に入学しました。しかし、そこで待ち受けていたものはバッハカンタータクラブの祖・佐々木先生のもとでのバッハ漬けの日々でした。とくに衝撃的だったのは3年生の時にH.リリングの指揮でロ短調ミサを歌ったことで、「私が本当にやりたかったのはこれ(演奏者側になること)だ」と気がつきました。その後、震災などもあり音楽を続けることが辛かった時期もありましたが、今は東京藝術大学大学院の声楽(独唱)科で勉強を続けています。
サリクスの代表であり指揮者の櫻井さんの音楽作りと出会ったのは東京藝術大学バッハカンタータクラブでした。 ここまで勉強熱心で、良い意味でスリル満点な音楽作りをする同世代の音楽家と出会ったことはありませんでした。 櫻井さんは確実にバッハ演奏の新時代を築いていく音楽家の一人になるだろうと思っています。
サリクスではJ.S.バッハの音楽を捉える際に彼のバックグラウンドに流れていた音楽に着目したアプローチで、他の演奏団体とは一線を画しています。まさかグレゴリオ聖歌とバッハが繋がっているだなんて、日常生活で考える人はいるでしょうか。
私たちの身の回りに於いて「古楽」という一言で片付けられていることの多さに、はっとさせられます。そしてサリクスは、同世代の音楽家と切磋琢磨できる、私にとって大切な場なのです。
2回目の演奏会は「死が照らし出す生の輝き」を描くプログラミングです。 もう2回目、でもまだ2回目。私たち若いもんがどこまで音楽を具現化できるか未知数ですが、胸がざわざわするような音楽をお届けできることは約束できます。
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さて、サリクスとは関係ありませんが、ここで一つ演奏会の紹介をさせて下さい。
7/17(日)18:00開演 於)早稲田奉仕園スコットホール
J.S.Bachの作品だけでプログラミングしたバッハの夕べに出演させていただきます。 管弦楽組曲第2番の他に、私は82番のソロカンタータを歌わせていただきます。
またfacebookの方で詳しく宣伝する予定です。
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ソプラノ 金成佳枝(かねなり よしえ)
岩手県滝沢市出身。 岩手大学教育学部芸術文化課程音楽コース、東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。卒業時に同声会賞受賞。現在、同大学院修士課程音楽研究科(独唱専攻)に在学中。これまでに声楽を佐藤恵津子、佐々木正利、平松英子の各氏に師事。
J.S.Bachの教会カンタータ、《マタイ受難曲》、ヴィヴァルディ《Gloria》、《Magnificat》、R.v.ウィリアムズ《Mass in G minor》、プーランク《Gloria》、モーツァルト《Litaniae》K.125、《Requiem》、ハイドン《Requiem》などの宗教音楽のソリストを務める。
第26回大曲新人音楽祭コンクール奨励賞。第28回国際古楽コンクール入選。モーツァルト・アカデミー・トウキョウ、ヴォーカル・コンソート東京、Salicus Kammerchor、ノヌラマクタラ室内楽団各メンバー。モーツァルト記念合唱団合唱アシスタント。盛岡バッハ・カンタータ・フェライン、東京21合唱団、東京藝術大学バッハ・カンタータ・クラブ団員。
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【次回公演】
Salicus Kammerchorの次回公演は『第3回定期演奏会』です。
4月22日(土)14:00開演
横浜市栄区民文化センター リリスホール
4月27日(木)19:15開演
台東区生涯活動センター ミレニアムホール
曲目
”Lobe, den Herrn alle Heiden” BWV 230
”Der Geist hilft unser Schwachheit auf” BWV 226
他
詳細はコチラ↓
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【最新動画配信!】
第2回定期演奏会より、Heinrich Schütz “Musikalische Exequien” op. 7 III. Canticum Simeonisを公開中です!
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